こんにちは。大学院一年生の笠井です。この記事は デジクリアドベントカレンダー2020 の8日目の記事です。先日は最上さんの携帯基地局はじめましたでした。

突然ですが、皆さんは調べたことや考えたことのメモ、取ってますか?ブログ等で公開している人や、自分のパソコンに保存している人、メモ帳を用意してそこに書いている人などいろいろいると思います。数年前の話ですが、デジクリだとhackmdが流行ったことがあったような記憶があります。

今回はWikiサービスの一つであるScrapboxの紹介をしようと思います。グループ製作やランダムチームでのゲームジャムなどのイベントが出てきたデジクリにおいて、有用に活用することができるツールだと思います。

Scrapboxとはなにか

Scrapboxは、 非階層的 Wikiツールです。チームでの製作から個人のメモ、旅行記からポケモンのメモまでありとあらゆることに関する知識を収集し、つなげることに適しています。

「非階層的」とはなにかについては、言葉で説明するよりも下の画像を見てもらったほうが早いと思います。

Image from Gyazo]

記事が一覧としてベタっと並んでいるのがわかると思います。一般的なWikiというと、階層型になっているものが多いです。(ちなみにこれは風花雪月の攻略Wikiから引っ張ってきました。風花雪月はおすすめです。)

Image from Gyazo]

階層型ではないWikiでどのように記事を管理するのかというと、Scrapboxでは各ページでリンクしている記事が自動的に表示されるようになっています。

Image from Gyazo

ここで面白いのは、リンクの先のリンクまで表示される、ということです。記事Aがある記事Bとリンクしている場合、Bとリンクしている記事も表示されています(画像でScrapboxと書かれた隣の記事群がそれです)。

このようになるので、わざわざ階層的に整理する必要がないです。記事にはハッシュタグをつけることもできて、それでリンクを作ることができます。

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文中にリンクを作る事もできます。これにより、書いている文章が前書いた記事とつながっていたり、昔別の問題だと思っていたことが実は同じ問題だったり、というような気づきが発生します。検索機能もよくできていて、気軽にアウトプットしつつつなげる……、というようなことが可能です。

使ったことのない人は、まずトップページの「今すぐお試し」からGoogleログインで自分のプロジェクトを作ってみると良いでしょう。個人や非営利での利用の場合、非公開版も無料で利用することができます。

一般的なWikiもありますが、いくつか面白いWikiもあります。覗いてみてどのような使われ方をしているか見てみると良いでしょう。

Scrapboxがどういう思想で作られているかは、Scarpboxの開発の中心であるshokaiさんのScrapboxを見るのが良いと思います。あとTwitterでScrapboxの話をするとだいたいshokaiさんに見つかります。

相談・議論をしてほしい

私がScrapboxをおすすめするのは、これが 問題を解決すること に重点を置いているからです。 どうしてもゲーム開発やプログラミング開発では、その手法が重要視されがちです。でも、ゲームをそれなりに真面目に作ると、「何を作るか」ということが、その手法や技術と同等あるいはそれ以上に難しいことがわかると思います。

「何を作るか」は最も優先されるべきことの一つです。なにより「何を作るか」という問いは すべてのメンバーに関わることです。それを理解するための議論や相談ができるツールの一つがScrapboxです。

特にゲーム制作はいろんなことが繋がってくるので、それを体感するためにまず使ってみるのもいいと思います。

ゲーム制作の話ばかりしてしまいましたが、個人のメモ置き場としても使いやすいです。少し触っているとわかりますが、Scrapboxは適当に文章を打ち込むのが非常に楽です。プログラムの途中で詰まったときや、予定が立て込みすぎて詰まったときとかに書き出してみるだけでも結構便利です。 特に箇条書きは非常に便利です。Tabで勝手に箇条書きになるので、文章を雑に書いていくのが便利です。考えてることをアウトプットするのにも、読んだ本をメモするのに使っても良い、幅広い活用方法のあるツールになっています。

個人でもグループでも、ぜひ一度試してみてください。